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撮影者:村角創一/村角創一事務所
生活の中心である一階はリビング、ダイニング、キッチンを含めて基本的にはワンルームの空間です。
ダイニングは一段上がった畳のスペースで掘りごたつ形式のテーブルがあり、来客時には宿泊用の和室にもなります。
階段の下は床を掘り込んだパソコンスペース。
大きめのテレビ台や和室の一段の高低差はベンチとしても利用できます。
リビングの中央に大きなソファーを置くのではなく、空間にあえてちょっとした高低差や造作を加えることで住む人自身が自らの居場所のバリエーションをいろいろと作り出せる工夫をしました。
建主さんご家族も家づくりに積極的に参加しました。工事の段階でも打合せごとに新しく収納や棚のアイデアを議論したり、ウッドデッキの塗装をご家族、建築家、ASJ厚木スタジオのみんなで行いました。
ASJ厚木スタジオの第一号住宅は全員参加の家づくりになったようにも思います。
「家を買う」ではなく、「家を創る」。
今回の建主であるG様は、ASJのコンセプトでもあるこの理念を現実のものにされた会員様です。
はじめにご家族から伺った要望は、「家具はいりません。みんながどこでもゴロゴロできる家」です。とても仲良しなご家族ならではの要望が印象的でした。
見事な眺望と風通しの良い立地を生かした東先生のプランは、その要望が見事に具現化された作品となっています。
スケジュールについては計画から竣工まで滞りなく順調に進みましたが、その間の中身においては非常に濃い思い出を作られたことと思っております。
東先生に購入予定地まで来てもらい、購入決断の背中を押してもらったこと。
夜遅くまで資金計画・工事内容についてご理解いただくまで説明したこと。
家族みんなで東先生の作品を見に遠くまでドライブしたこと。
そして、みんなで塗ったウッドデッキや、基礎の立ち上がりに記した家族の手形。――その時々の全てにおいて、ご主人様のそばには家族みんなの元気な笑顔がありました。
当スタジオでは、この濃密な時間を大切にしております。節目節目で撮った写真を竣工時に贈呈し、「家を創る」楽しさを、一時の出来事ではなく一生の思い出として、建主様・建築家・スタジオと関わった者皆の財産として共有しております。
そして、これからは何十年という長い年月の中で紡ぎ出されるであろう家族の思い出を、この素晴らしい家と共に育んでいってもらえたらと期待しております。